東洋経済 『ブログキャスター』 編集部です。
今日は 「鉄道進化論」 増発便の第4号です。
「鉄道の旅は片道4時間が限界」 というのが、鉄道業界の定説といいます。
たとえば、東海道・山陽新幹線なら東京から広島までで約4時間、
これ以上かかる目的地の場合は、俄然、飛行機の利用シェアが高まるわけです。
さて、2011年3月に博多 ― 新八代間が開通し、
全線開業する九州新幹線 (鹿児島ルート) 。この目玉が、
山陽新幹線から乗り入れる 「さくら」 です。
予定では新大阪から鹿児島中央まで約4時間、
ぎりぎり上記の法則に当てはまり、それゆえ、鹿児島の期待が高まります。
JR九州 「つばめ」
ただ残念ながら、東海道新幹線への乗り入れ予定はありません。
ちなみに、東京 ― 鹿児島中央間に直通が出来たとしたら、
約6時間半かかる計算になります。
「ニーズが限られる」 (JR九州) ことと、
現状でも超過密ダイヤの東海道新幹線に、どうやって直通便を入れ込めるか、
この難題が立ち塞がり、一筋縄ではいかないようです。
昨年の鹿児島は 「篤姫ブーム」 に沸きました。
大河ドラマPR施設 「篤姫館」 は、予定の3倍の来場者数を記録したそうです。
鹿児島地域経済研究所の試算では、
「篤姫ブーム」 の経済効果は262億円に上りました。
一方、2004年の九州新幹線が、
鹿児島中央 ― 新八代間の部分開業後1年間での県内経済効果は166億円。
これだけ見ると、篤姫の圧勝です。
鹿児島市内
鹿児島では新幹線の開通で、
特に関西や中国地方からの観光客が増えることを期待しています。
しかし、ある観光協会の方から 「鹿児島は九州最南部であることに魅力がある。
あまりに便利になっては、かえって鹿児島のよさが消えるのではないか」
とも聞きました。
篤姫は将軍家に嫁いだ後、結局は桜島を見ることはありませんでした。
「鹿児島は遠くにありて思うもの」 と言ったかどうかはわかりませんが、
新幹線によって 「つながる」 ことへの拒否反応のようなものも感じた、
鹿児島市内でした。
(Sn)

