東洋経済 『ブログキャスター』 編集部です。
今日は 「鉄道進化論」 増発便の第2号です。
九州新幹線つばめ、883系特急ソニック、800系つばめ … 。
JR九州には数多くの個性的な列車があります。そのユニークなデザインには、
鉄道ファンならずとも、多くの人々が魅了されてきました。
これらの列車デザインを一挙に手掛けるのが、
ドーンデザイン研究所を主宰する水戸岡鋭治氏です。
今回の鉄道特集では、この水戸岡氏へのインタビューも掲載しました。
(C) JR九州 「つばめ」
6月18日の朝。ドーンデザイン研究所を訪れました。
窓が大きく開放的な部屋には、もちろん鉄道模型もありました。
が、片隅にさりげなく大きな石が置かれていたり、
暖色のタペストリーが飾られていたりと、
初めて訪れる者もすぐに安らげる雰囲気が、JR九州の列車を彷彿とさせました。
自分はもともと鉄道には素人だから、
ほかの鉄道デザイナーとは視点が違う、と水戸岡氏は言います。
重量が重くなる、メンテナンスが困難になる、
など経済効率を優先するのは、鉄道会社側の都合。
そうではなく、使う人の視点でデザインするからこそ、
あのような魅力的な列車ができるのでしょう。
(C) JR九州 「ソニック883系」
話題が都心の通勤ラッシュに及ぶと、こんなお話をしてくださいました。
いわく、通勤時の混雑問題を解消することはできないが、
立っていても、ぎゅうぎゅう詰めでも、心地よい空間を作るということなら、
可能性はある、と。
「満員電車では、みんな天井を見ています。
それなら、天井に無垢材を張って、ぜいたくな天井を作ろうじゃないか。
最高のスピーカーを取り付けて、心地いい音を流そうじゃないか。
今の1.5倍のコストをかけても " 世界一の通勤電車 " を作ればいいんです」
この発想の転換は、水戸岡氏ならではです。
いま鉄道会社が、混雑緩和のために投じているコストの一部を、
通勤路線の車両デザインに回すことができたら、混雑問題は解消できなくても、
通勤客のストレスは、 大きく改善するかもしれません。
この話を聞いて以来、混雑した電車に乗るたびに、
「乗るのが楽しみになる満員電車」 を思い浮かべています。
(Ch)


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